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自宅で旅する長野[生産者とつながる りんごジャム篇]

The story of APPLE JAM

信州の甘いものをひとつ紹介するなら...と考えて、思い浮かんだのは信州りんご。
とはいえ、りんごの旬は秋から冬の数ヶ月だけ。通年で楽しめて、日常的にりんごのおいしさを感じられるもの。
今までの常識を覆す、おいしいりんごジャムとその作り手をご紹介します。

常識外れのりんごジャム

りんごは好きでも、りんごジャム好きという人はあまりいないかもしれません。
けれど、このりんごジャムを一度食べたら、病みつきになってしまうかも…そんなジャムのお話です。

宮下果樹園の「プレミアムアップルジャム」。パッケージデザインは国内外で活躍するデザイナーの苦虫ツヨシさん

このジャムを初めて食べたとき、驚いたのは、何よりも果肉の大きさ。りんごジャムと言えば、りんごの形が残っていないようなとろりとしたものも多いですが、このジャムは、全く違いました。
ゴロっと存在感のある果肉がぎっしり。そして、確かな歯応え。りんごの風味を損なわない甘味は、黒砂糖の仕事。これなら、甘いものが苦手な男性でも、抵抗なく食べられそうです。ロゴデザインも思わず二度見してしまう格好よさ。

ホームページの商品紹介には、“ワイン、コーヒー、牛乳、ミルクティーなどのドリンクに入れても美味しく頂けます”の奇想天外な一文が。今までそんなりんごジャムの使い方があったでしょうか?

ジャムの常識を覆すようなこのりんごジャムを作った人に会いたくて、長野市の宮下果樹園を訪れました。

信州りんごのおいしさを伝えたい

長野市のりんごの名産地・豊野地区で100年の歴史を紡ぐ宮下果樹園。プレミアムアップルジャムの仕掛け人は、その5代目・宮下直也さんです。

宮下果樹園の宮下直也さん

「これまで、余ったりんごや見栄えの悪いりんごを加工用としてりんごをジャムするのが農家の常識だったのですが、それって本当においしいのか?ちゃんと、おいしいりんごで本当においしいりんごジャムを作りたいと思ったんです」と宮下さん。
商品開発に当たっては、信濃町のぼ〜しやジャム工房に相談。
使用する品種、収穫時期、加工方法、砂糖の種類や配分などを試行錯誤し、栽培方法にもこだわりながら、各品種の良さを存分に感じられるジャムに仕上げました。開発から3年目となる今年は、パッケージも一新。品種は、りんごジャムによく使われる紅玉に加え、サンふじ、サンつがる、シナノゴールド、シナノスイート、すわっこ、秋映、星の金貨など、多彩なバリエーション。味を食べ比べる楽しみもあります。

宮下果樹園のインスタグラムではアウトドアでのりんごの楽しみ方を発信(提供写真)

「普段りんごを食べる習慣のない若い人にこそ、信州りんごのおいしさを伝えたいです。自分がキャンプ好きなので、キャンプの朝食でトーストやヨーグルトに入れて食べたり、信州のアウトドアシーンでりんごを楽しんでもらえたらと思います」
という宮下さんは、大手アパレルブランドの社員として、大阪や京都のショップで働いたファッショニスタ。
3年前に家業を継いでからは、持ち前のセンスと行動力で、宮下果樹園のウェブサイトのリニューアルとともに、りんごの加工品などのブランディングに取り組んでいます。特に、SNSによる発信は、若い人を中心に大きな反響を呼び、インスタグラムを見て商品購入に至る人も多いと言います。

生産者と未来につながるりんごジャム

そんな宮下果樹園は、2019年10月に長野県を襲った令和元年台風で、半分以上の畑を浸水し、出荷直前のりんごの多くを失うという甚大な被害に遭いました。

収穫直前のりんごの大半が水害により失われた(提供写真)

ボランティアなど多く人々の支援を受けて、現在、再起を図っている宮下さん。その目標は、農地の復興に留まりません。
被災した畑を未来へ繋ぐため、持続可能な農地として改植し、参加型の農業を行うことで、信州の農業の未来を明るくすることが目標です」
と前向きな展望を語ってくれました。

気候変動や新型ウイルスなどの影響を受けて、人々のライフスタイルが多様に変化する時代。日々口にするもの、肌に触れるものなど、もの選びの際には、価格など一時的な価値に惑わされることなく、生産者とつながったり、未来につながったり、本当に価値あるものを選びたいもの。それが、本当の豊かさにつながると思うのです。
そういう意味でも、宮下果樹園のりんごジャムはグッドチョイス!
気になった方は、ぜひウェブサイトからご注文を。

andcraft, Inc.

WRITER

andcraft, Inc.